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【読書】中学受験は親が9割(著:西村則康)

中学受験は親が9割 西村則康 さんさん知的探求ブログ
著者:西村則康 出版社:青春出版社

“中学受験は親の受験”と言われるほど親のサポートが大前提

学習スケジュールの大切さ

 

著者は中学受験専門のプロ家庭教師センターを運営しています。

佐藤ママは”親目線”から子供の受検のサポートに徹する重要性を述べられていますが、
本書は“プロ目線”の切り口で親の役割について解いています。

 

※ちなみに関東を拠点にしているので、そちらの中学の話がメインです。

ただし、全編を通して”家庭教師の指導が必要”というメッセージを感じる為、自社の宣伝目的を兼ねているであろう前提を考慮に入れて読まれた方がいいかと思います。

塾についても、関東と関西の違いがあるとは言え、
本書には塾長とまったく真逆の考え方だと感じる箇所も多数あります。

意見はそれぞれですが、あくまでも「家庭教師センター」側から見た話ということです。

以上を割り引いても、中学受験初心者や今現在悩まれている方にとって参考になる箇所が多いと思われますので紹介します。

一般の中学受験をされるご家庭に、塾長が”これは大事”と思うところだけピックアップしていきたいと思います。

冒頭に小4から小6の1日分・週間それぞれのスケジュール例やノートの見方について具体的に説明してくれています。

余談ですが、うちの塾で学習相談を希望する親御さんにはまず学習スケジュールを出してもらうよう伝えますが、成績が芳しくない生徒ほど出したがらない傾向にあります。

家庭学習がまったくできていないので、当然ながら1日の学習状況もかなりひどい状態になっています。

絶対に出さない生徒の状況は推測するしかありませんが、おそらくスケジュールなど存在せず行き当たりばったり、適当に思いつくまま学習しているのだと感じます。

現状の成績表も出さない・学習スケジュールも出さない、では正確なアドバイスができるわけがありませんし、ましてや学力向上のための指導水準も下がるに決まっています。
そもそも、生徒本人の現状の学力を冷静に受け止めて、計画的に学習できない時点で、ほぼ敗北は決まってしまっています。

わがままな患者に困る医師

 

必要な情報も出さず、大切な状況説明も怠り、
ただ「成績が上がらない」「勉強がわからない」と訴えてくる人は、

病院で医師から生活習慣について質問されても答えることをせず、病状を調べるための検査も拒んだ上に、「身体がつらい」「あそこが痛い」と喚き散らして「早く治せ」と我がままを言っているだけの人

と同じです。

と、少々脱線してしまいましたが、後でも説明するように学習スケジュールとはそれぐらい大切なものなので、本気で合格を目指すならきちんと実践しましょう。

 

塾長が大事と思うポイントをピックアップ

受験国語小論文指導塾の塾長が本のポイントを解説

暗記では絶対に解けない麻布中学の問題

国語・算数が大変特殊で、9割の中学生が受験する高校入試より難しいです。

そのため、指導する側も生徒の方も相当な学力が求められます。

 

小学生にも論理的思考を求める理科の難問

上記と同様、小学生であるにも関わらず、当然のように論理的思考が求められます。

文章の読解力と論理力は必須です。

 

国語の素材文は大学入試と見間違えるほど

ハッキリ言って、中堅程度の高校入試の長文問題よりもはるかに難しいです。

大人が読む新書の専門書からも当然のように出題されます。

関東はわかりませんが、普通の高校生より成績上位の中学受験する小学生の方がはるかに学力や教養があるのは常識です。

 

夫婦間で受験へのスタンスを必ず一致させておく

塾長はプロ家庭教師経験も長いですが、直前期で親子・夫婦の意見の相違で揉めに揉めた光景をたくさん見てきました。

当然、生徒の成績も下降し、志望校の合格に多大な影響があります。

少なくとも6年生の前半には受験校や方針を夫婦間・親子間で一致させておきましょう。

 

両親の最大の仕事はタイムマネージメント

佐藤ママの記事でも書きましたが、どれほど優秀であっても小学生に社会人並みのスケジュール作成能力はありません。

受験のスケジュールや学習計画は子供と相談しながら親が主導で立ててあげましょう。

 

家庭教師は「安かろう悪かろう」が常識

言わずもがなですが、塾も同様です。

高くてインチキな先生もいますが、“安くてクオリティの高い先生”は存在しません。

これは塾長の私見ですが、本当に実力のあるプロ家庭教師はほぼ”絶滅危惧種”だと思います。

昔に比べて景気が下がりきって経済規模も縮小されているので、家庭教師だけでは生き残れないからです。

塾長の知り合いもほとんど独立したり私立校や塾の講師になったり等で、家庭教師専門の人はほぼいなくなりました。

 

勉強量のキャパシティを見きわめる

中学入試はあくまでもスタートであり、大学入試を見きわめて行動できるかが今後のカギになります。

愛情と期待は一旦脇に置いておいて、冷静に我が子の力量を見きわめましょう。

この点については他の記事でも実録エピソードを交えて書いているので良かったらご覧ください。

 

音読はすべての教科の力を伸ばしてくれる

音読の重要性は他の記事でも書いていますので、良ければこちらもご覧ください。

音読について様々なところで取り上げられてるということは、それだけ重要なことだという証拠です。
教育熱心を自負される方は、ぜひ実践していただければと思います。

 

スケジュールは「目的」から逆算して立てる

学力を上げるためには、以下の3つについて家庭内できちんと決めておくことが大事です。

・学科比率
主要教科(算数・国語)の学習時間がサブ教科(理科・社会)の学習時間を下回るのはおかしいので、常識的な配分で考える
例)算数4、国語3、理科2、社会1 など
・学習目標どれくらい学習するか
・学習計画いつまでに学習するか
塾長
塾長

以上、駆け足で解説してみました。

あくまでも重要箇所をピックアップしただけなので、詳細は本書を読んでくださいね。

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