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参考集・問題集の選び方 第2回

前回の「大学合格の為の参考書・問題集の選び方①」は、選び方の手段を書きました。

今回は①「人に聞く」について述べます。
人に聞く場合、2パターン考えられます。

1.プロに聞く
2.身近な人に聞く

それぞれ順に説明していきます。

1.プロに聞く

塾・予備校の講師・先生

プロとは、学校の教師や少人数塾・個別塾・予備校の講師、プロ家庭教師になります。
教育のプロなので指導経験も豊富で、実績に基づいて生徒にあったものを選んで勧めてくれる可能性が高いです。

なにより、勉強で悩んだ時に身近で相談しやすいと思います。
ただし、集団塾では指導人数が多い為、生徒ひとりひとりを把握するのは難しいので思った答えは得られないかもしれません。
しかし、“定番の参考集・問題集”は、教えてもらえるでしょう。

定番もの、ベストセラーはもう当然知っているから、自分の弱点を強化するもの得意をもっと伸ばすものを教えてほしい

と思う生徒が大半だと思います。
受験生なら最低限のテキストは知っていて当たり前ですから。

ですので、学校の教師、少人数・個別指導の講師、家庭教師にしぼって話を進めます。

 

まず外すべきは「指導力のない講師」

たとえ長年の指導経験があったとしても、向上心のない講師・情熱だけが空回りしている実力不足の講師(これが本当に多いです。)では見当違いの答えしか得られず、ぶっちゃけ討ち死にするだけです。

病気に例えると、風邪などの軽度の病気の場合なら、医師の人柄や相性だけで選ぶのもいいでしょう。
(重病の早期発見は難しいかもしれませんが。)
しかし、非常に難しい手術を受けなければならないのに、人当たりがいいという理由だけで、腕・知識・経験の足りない医師に、自分の大事な命を預けたいと思う人はいないと思います。

ただ、これを見分けるのは意外と難しいかもしれませんね。
特に10代のうちは、一見非常に熱心で見目麗しくさわやかな先生なら、「良い先生に違いない」と認識してしまいますし、合否が出た後で後悔しても時すでに遅し、ということになりがちです。

塾長
塾長

そんな大げさなと言われそうですが、結構「恋人商法」的な理由で受験を失敗する生徒ってたまにいるんです。

予備校の恋人商法

塾長がかつてプロ家庭教師として指導した私立中高一貫校の生徒がそうでした。

仮にG君とします。
G君は、高2の中盤から大学入試まで指導しましたが、成績は振るわないどころか基本の学力も危ういものでした。
なので、長い時間間を掛けて基礎から力をつけさせ、現状に見合った志望校の見直しも勧めました。
結果としては、指導開始の頃の実力より上位の大学に進学できました。

しかし、あまりにこちらの指示通り学習してくれなかったので、正直言って大変指導しづらい生徒さんでした。
もっと素直に学習をしてくれたなら、本人の望むレベル以上の大学にも合格できたと思います。

学習の妨げとなっていた最大の要因は、超有名予備校の個別指導をなかなかやめなかったことです。

G君は全ての学力が足りない中で、特に国語の読解力と英語が壊滅的でした。
高1の時から大学入試に向けてその予備校の個別に通っているのに、全く成績は上がらなかったそうです。
指導を開始して半年後、G君の方から「予備校の英語の個別指導の問題も見てほしい。」と依頼がありました。
その内容を確認した瞬間、心底仰天しました。

えっ?? 受験に全く間に合わないやん。どういうつもりで指導してるんやろ…。

高2ももうすぐ終わるというのに、内容が未だ高1の英文法だったからです。

そこで、受験に間に合わないから予備校の教材も変更してもらうよう、やんわりとG君に何度かアドバイスをしました。
しかし、しばらくしても教材が初歩の物から変わらないので、それとなくその講師(F先生)の事をG君に尋ねてみました。

G君の話によると、F先生は非常に若く、しかも綺麗な女性であるようでした。
おそらく、自分に実力はない事はF先生本人も自覚していて、いわゆる好意で引っ張るタイプの講師のようでした。
教材のレベルから判断すると、少なくともG君を現役合格させる気は全くないように思えました。

G君はまんまと「恋人商法」風の指導にはまり込んでいました。
つまり、G君はその講師に好意を持っていたのです。

塾長やG君のお母さんから、時には遠回しに、時には率直に予備校をやめた方がいいと伝えましたが、それから1年近く聞き入れてくれませんでした。
結局、G君がその予備校をやめたのは、高校3年の9月でした。

このようなエピソードは嘘みたいに思われるかもしれませんが、こういう講師・家庭教師を結構よく見てきましたし、知り合いのプロ家庭教師達からも似たような話をよく耳にしました。
指導というより、“荒らし”としかいいようがない振る舞いの結果、生徒の学力はガタガタ、その為に大変な後始末をせざるを得なかった塾長にとって苦い思い出の一つです

 

塾長
塾長

これを言ってしまっていのかわかりませんが、出来る生徒ほどこのあたりをちゃんと心得ています。
塾長が予備校で指導していた時、難関校志望の女子たちは、授業外ではイケメン講師に群がりますが、実際に指導を受ける時は、気難しく人に非常に厳しいベテラン講師の所に行っていました。

彼女ら曰く、
「イケメンはあくまでも目の保養。大事な質問の時は、厳しくてうざいけど実力のあるベテランの所に、行きたくはないけど聞きに行く。」

予備校の講師

そうです……。

助手
助手

なんか、いろんな意味で怖っ!

 

どんな教師・講師なら相談できるのか

結局のところ、真剣に学習相談したいなら、

1.指導時に生徒の実力や特性を把握していて、学力向上についてちゃんと考えてくれていることがわかる発言・質問をする人
2.生徒の方から質問しやすく、打てば響く答えを返せる人
(実力がないと思われたくなくて、とにかく早く答えればいいと適当に返す人はNGです。すぐに回答できないほど重要で複雑な質問の時は、きちんと調べてから答えを返してくれる人が誠実です。)
3.当然ながら指導力(実力)がある人、しっかりとした実績がある人

が、プロ中のプロですね。

若い先生は入試の経験が比較的最近で個人的体験として参考になりますし、
ベテランの先生は長い経験で実力がある人もいます。
ですので、専任・常勤・非常勤関係なしに見て下さい。

ではぶっちゃけ、初めに見るのはどこかですが、

やはり「学歴」と「経験」ということになります。

失礼かもしれませんが、自分の志望校よりかなり低い偏差値の大学を卒業している先生に聞いたとして、心から信用できますか?

この先生、〇〇大学にすら受かってないのに指導できるの??

と考えてしまいませんか?
偏差値の開きがわずかならまだ納得できるかもしれません。
難関校の大学院出身ならば専門家なのでまあ大丈夫かな…と思われます。

また、東大・京大卒の講師でも潜在力は期待できますが、教える経験や生徒を合格に導いた経験が豊富でないと、講師と違うタイプや講師と学力差が大きすぎる生徒には合わないケースを数多く見てきました。

どちらにせよ、

  • 実力のある人
  • 客観性のある人

を選んで下さい。
“自称プロ”の選んだものだと、内容が浅かったり、足りなかったり、使いにくかったり、簡単すぎたり、難しすぎたりして、自分には合わないかもしれません。

指導経験が長くなると、様々な個性・学力の生徒がいることが分かります。
その生徒のレベルに合わせ、生徒の目線に立って無理のない指導はもちろん、問題集・参考書選択ができるのが経験かつ実力のある教師・講師と言えると思います。

 

2.身近な人に聞く

身近な人に教育相談

“自分の周りにはそんな専門家はいないなぁ…”という場合は、「身近な人に聞く」のがいいと思います。

あとはテレビや本も参考にするといいでしょう。
テレビでドラマ化された「ドラゴン桜」「偏差値〇〇からの最難関大合格!」といった本がたくさんあります。
一応、「ビリギャル」もこの範疇に入りますが、外しておきます。理由はまたどこかで書くかもしれません。

 

指導力あるなしは置いといて、”きちんと難関大学に合格している人”の話も聞いてみる

ただし、以下のような理由からあくまでも参考程度にすべきだと思います。

地頭が良く、全部公立校で勝手に東大・京大に合格する人

こういう人は極々少数存在します。塾長の友人にも一人いましたから。
しかし、このタイプは滅多にいません。
仕事柄、東大卒・京大卒や京大大学院生に何人も会ってきましたが、長年生きてきた中で、友人のような天才タイプはただ一人だけです。
塾長は山奥の田舎出身ですが、当時予備校どころか大学入試を指導できる塾など一切ありませんでした。
ですので、浪人率が高く、大都市で寮に入り、予備校に通って大学進学という生徒が非常に多かったです。
そんな状況でも、10年か20年に一人、僻地の村から自力で勝手に東大合格という人の話がちらほらありました。両親は高卒で農家を営んでいる、というご家庭の人も結構いたそうです。

私立中高一貫校に通う余裕があり、親や学校のサポート、つまり、学校やプロ家庭教師、予備校・塾などの手厚いフォローにより、それほど苦労なく現役で合格した人

これらの人に、参考書・問題集や勉強法を聞いたところで、内容レベルが違い過ぎて参考にならない可能性が非常に高いです。

塾長自身を例にしますと、前述の友人に勉強法や問題集を聞いてみたことがあります。
根っからの理系で学術肌であった友人は、大変親切に教えてくれました。
が、塾長が高校3年から文転(※実は2年まで理系でした。)したのもあるかも知れませんが、ほとんど参考にはなりませんでした。
勧めてくれる数学の参考書・問題集が本当にいいものなのはわかるのですが、レベルが高すぎて塾長には歯が立たないものばかりでした。
国公立は5科目受験ですが、文系なので数学についてはそこまでの高度なものは必要なかったのです。

友人に質問した他にも、実力のある旧帝大卒の先生たちが勧めるものを全て購入しました。
それでも、自分に必要で活用できたのは、全体の1/3程度でした。
(※この比率は一般的に大体当てはまるようです。)
残りは、大学院入試や受験指導や予備校講師の時に活用しました。
未だに重版・再版されているものは、当塾でも指導に使用しています。
いわゆる、歴史的名著というやつですね。

ベテランの実力教師・講師は生徒のレベルに合わせてチョイスしてくれるはずです。

しかし、大学合格間もない講師や新人講師の場合、親切心で言ってくれるのはわかるのですが、「自分の経験しか」ないので、アドバイスが自分と合わないケースも多いと思います。

だって、中堅私立大学志望なのに、京大生の講師が勧めた数研の黒チャートとかできますか?
または、駿台の英語長文問題集が解けますか?

多分やらないし、解けないですよね。
近所の店へ買い物に行く際、徒歩か自転車で事足りるのに、「飛行機か新幹線を利用しろ」と言っているようなものです。

そういう理由から、先に述べた例(地頭がいい人・プロの手厚いフォローがあった人)に該当する難関大の新人講師なども、「身近な人に聞く」に含まれると思います。

助手
助手

次回は「ネット、メディア媒体から探す」ですよ~。

 

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